2020年4月13日 羽鳥慎一モーニングショー

2020年4月13日 羽鳥慎一モーニングショー

4月13日の羽鳥慎一モーニングショーのレポートです。
今回検証するのは以下の点です。

・事実と異なる放送であった可能性がある

まずは放送内容を確認していきます。

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【VTR】
ナレーション(以下ナレ):緊急事態宣言による外出自粛と休業要請で人の往来が減った東京の街並み。ところが、秋葉原の一角では…。

店員『お熱を測らせていただきまーす』

ナレ:営業を続けるメイド喫茶。

ハートオブハーツ店・ちゃっぴー店長『このお店は飲食店なので休業しろと言われていない。国の要請を完全に無視するわけではなく、指示に従った上でわたしたちもやらせていただいている』

ナレ:東京都が休業要請の対象として挙げた施設には漫画喫茶、ライブハウスなどの施設名はありますがメイド喫茶はありません。

(店内の光景)

ナレ:店内ではアルコールの提供や…。ライブハウスのように大声を出す場面も。

Q.外出自粛要請が出ているじゃないですか
客『自分、今月が誕生日の月で一緒にいる方と誕生日ということで……』

ナレ:お店にいたのは10人ほどの客。

客『大好きなことができるので癒しにもなる。気持ちも落ち着きます』

ナレ:密室状態を防ぐため店内の換気を念入りに実施。手のアルコール消毒も。更には新型コロナウイルス対策として新たな取り組みも。

メイド『こんにちは~元気ですか~』

ナレ:ビデオ電話を使ったリモート接客サービス。ツイッター上で告知したところさっそく依頼が入ったといいます。

メイド『急なお願いごとを聞いてくれてうれしいです』
客『きょうはたまたま空いていたので……』

ナレ:店側は当面、営業を続けることにしていますが…。

ハートオブハーツ・ちゃっぴー店長『代表も毎日各省庁を走り回って聞きまわっている状況なんですけど、営業した方がいいのか。しない方がいいのか。しなかった場合どのくらい(救済)措置があるのか。(営業)してる場合でももらえるのか、そういうところがはっきりしていない。(Q.補償があるならいったん休みたい?)もちろんそうですね』

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【検証部分】

緊急事態宣言により休業要請など様々な活動が止まっている中、秋葉原のメイド喫茶では営業が続けているという放送がなされていました。

自粛をせずに営業をし続けているといった論調で放送がなされていましたが、実はこのメイド喫茶は都の要請に従い営業時間を短縮して営業していました。
その様子がこの日の放送では一切取り上げられていませんでした。

翌日14日の同番組の放送で営業時間短縮の事実を放送しなかったことを謝罪していましたが、取材していれば、営業時間を短縮している事実も分かるはずです。

さらにこの放送が悪質であるのは、この放送の前後に都の要請に従わずに営業を続けている雀荘などの店の様子が放送されていたことです。

VTR全体として自粛ムードに従わない人々の様子を映し出したものであり、その流れの中でこのメイド喫茶をとりあげて放送していたのです。

VTR全体の論調的には【都の要請に従わずに、営業を続けている店があり、しかも感染源となりそうな「ライブハウスのような大声を出す場面も」あった】と放送したかったのでしょう。

事実をベースとした放送ではなく、番組が作りたがっているストーリーに合わせて放送を行なっていたといえます。

つまり意図的に事実を曲げて放送を行なった可能性があるのです。
このような放送は下記の放送法に抵触する恐れがあります。

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放送法4条
(3)報道は事実をまげないですること
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視聴者の会は公正なテレビ放送を目指して監視を続けてまいります。

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