12月26日のスーパーJチャンネルのレポートです。
この日は短い内容ですが、日韓関係に関して貿易の放送がなされていました
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【スタジオ】
林美桜アナウンサー:10月にゼロになっていた韓国向けのビールの輸出額がわずかに増加しました。財務省が今日公表した品目別の貿易統計によりますと11月に日本から韓国に輸出されたビールの総額は696万2000円で0円だった10月からわずかに増加しました。日本が7月以降韓国への輸出管理を強化してから韓国向けビールの輸出額は一気に減少し7月のおよそ6億4000万円が10月には統計上でついにゼロとなっていました。
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【検証部分】
今回検証するのは、日韓関係に関する論点が十分に提示されていないのではないかという点について、韓国向けのビールの輸出が0円だったという理由を検証していきます。
放送では、日本の輸出管理強化による輸出減という論点しか触れておらず、なぜ輸出管理したのかという点には触れられておりません。
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林美桜アナウンサー「日本が7月以降韓国への輸出管理を強化してから韓国向けビールの輸出額は一気に減少し7月のおよそ6億4000万円が10月には統計上でついにゼロとなっていました。」
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これでは日本に原因があって輸出が落ち込んだということになってしまいますが、それは正しいのでしょうか。
日韓関係について簡単に整理してみます。
今般の日韓関係の悪化は徴用工問題と韓国の貿易管理問題の2つがあります。
それぞれ繋がっている問題であるため、それぞれ見ていきます。
徴用工問題は、戦前、韓国人(当時、韓国は日本国のため日本人ともいえる)が日本企業に不当な労働を強いられた問題です。
この徴用工問題について、日韓は1965年日韓請求権協定で合意しました。
しかし、韓国はこの日韓請求権協定を遵守せず、日本との関係が悪化しました。
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日韓請求権協定は,日本から韓国に対して,無償3億ドル,有償2億ドルの経済協力を約束する(第1条)とともに,両締約国及びその国民(法人を含む。)の財産,権利及び利益並びに両締約国及びその国民の間の請求権に関する問題は「完全かつ最終的に解決」されており,いかなる主張もすることはできない(第2条)ことを定めており,これまでの日韓関係の基礎となってきました。
韓国大法院判決が,日本企業に対し,損害賠償の支払等を命じる判決を確定させました。これらの判決は,日韓請求権協定第2条に明らかに反し,日本企業に対し一層不当な不利益を負わせるものであるばかりか,1965年の国交正常化以来築いてきた日韓の友好協力関係の法的基盤を根本から覆すものであって,極めて遺憾であり,断じて受け入れることはできません。
《引用:大韓民国による日韓請求権協定に基づく仲裁に応じる義務の不履行について(外務大臣談話)》
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/danwa/page4_005119.html
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ところがこの協定の解釈に違いがあり、日韓関係は悪化しました。
同協定では解釈の違いがあったときは、仲裁委員を指名する義務がある、と定められています。
韓国側はこれにも応じないため、日韓関係は悪化したのです。
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韓国大法院判決の執行のための原告による日本企業の財産差押手続が進む中,何らの行動もとらなかったことから,5月20日に韓国政府に対し,日韓請求権協定第3条2に基づく仲裁付託を通告し,仲裁の手続を進めてきました。しかしながら,韓国政府が仲裁委員を任命する義務に加えて,締約国に代わって仲裁委員を指名する第三国を選定する義務についても,同協定に規定された期間内に履行せず,日韓請求権協定第3条の手続に従いませんでした。
《引用:大韓民国による日韓請求権協定に基づく仲裁に応じる義務の不履行について(外務大臣談話)》
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/danwa/page4_005119.html
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このような徴用工問題で日韓関係が悪化し、さらに韓国での貿易管理が問題となりました。
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韓国の貿易管理体制には、安全保障上の疑義があります。「半導体生産のため」という名目で韓国に輸出されていたフッ化水素などの工業原料の一部が行方不明になっているからです。フッ化水素は半導体の製造に不可欠ですが、同時に広島型原爆製造の前提となるウラン濃縮の際に大量に必要な物質でもあります。
≪引用:PRESIDENT Online 韓国への輸出管理を厳正化すべき歴史的な事実
https://president.jp/articles/-/29758≫
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このような事情があって日本は輸出管理を行いましたが、韓国は徴用工問題と相まって日本製品の不買運動を展開しており、ビールの輸出も減少したのです。
このような様々ある論点を取り上げずに日本の輸出管理強化のみを取り上げる放送は以下の放送法に抵触する恐れがあります。
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放送法4条
(4)意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること
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視聴者の会は公正なテレビ放送を目指して今後も監視を続けて参ります。