2018年12月28日 ひるおび!

2018年12月28日 ひるおび!

ひるおび!2018年12月28日放送回の検証報告です。

今回の報告では、
・新年の風物詩について報道された部分
以上1点について検証し、その問題点を探りたいと思います。

検証の手順としては、まず放送内容を書き起こし、その内容にどのような問題があるのか、公正な放送の基準である放送法第二章第四条と照らし合わせて検証します。

最初に検証するのは、新年の風物詩について報道された部分となります。
では、さっそく放送内容をみていきましょう。

小森谷徹
「除夜の鐘、昼に響く。通常大晦日の夜になる除夜の鐘ですが騒音のクレームや檀家の高齢化による参拝者の減少で鐘をつく時間を昼間に早めたりもしくは中止しちゃったりする寺院が目立ってるんです。各地の寺院で大晦日に始まる除夜の鐘は大体年が改まった1月1日の午前二時から三時頃まで続いちゃうものですよね。だって鐘を108回もつくものですから。で、これを108回つく理由って言うのは諸説あるのですが、煩悩の数などとされる・・・と言われていますがこれが100%正解かはわからないんですよね。」

恵俊彰
「煩悩の数の数え方がわからない。」

小森谷徹
「おっしゃるとおりですね。まあでも、みんな108回前後、いろんな檀家さんがやってきて年末年始ついていくものなんですけども戸建住宅に囲まれたお寺なんかは10年前一旦除夜の鐘やめたんですって。

大晦日の夜に鐘をついていた時、「いつまでやってんだ!」と怒鳴り声の電話を受けたので先代がやめたとのことです。ただこのお寺の鐘は第二次世界大戦中に金属回収例でとられちゃったんですね。でも60年前に檀家の寄付でみんなで作ろうとして作ったものなんで、先人の思いが詰まった鐘を放置できないということで、2014年から開始時刻を午後二時や五時に前倒しして再開した・・・まだ明るいですよ。で、やっぱり15年から正午に始めることに、なんでかっていうと多い年は300人近く集まるとこれ、昼間にしたから逆に人が集まるようになったんだそうです。

新年を前にみんなで喜びを分かち合おうって思いは昼でも夜でも変わらないねって話してるんですけど。あのー、法律上騒音規制法でいけば工場や建設作業、自動車の音を主な対象とする騒音問題・・・対象とすると言っていて騒音問題総合研究所の橋本さんが言うには除夜の鐘は法的規制には当たらないので公害とは言えないんですね。

騒音とみなすのは的外れですと。でも、一人でも苦情を言ってくると仏教に基づく寺院としては対応せざるを得ないっていうのもある、安易に辞める必要はないんじゃないかということで。
大正大の寺田先生は、まあ檀家さんが減り、地域住民の寺への思い入れが薄れてる。寺院の行事は見直しをは迫られている。(寺田教授は)除夜の鐘は昔からあったものじゃなくてラジオの普及で広まった戦後の文化で仏教の歴史としては浅いので、まあ深夜に拘る必要はないのだと財政の苦しい寺院の増える中、集客につながる行事を工夫して収益につなげた上で、地域の人に楽しんでもらえる形が望ましいと。

だからあの、いま当たり前としていることを考え直してリニューアルするときにきてるんじゃないかと、あの、話なんですよね。
まあ、絵馬なんかもですね、時代の流れで、絵馬にも個人情報保護の観点が必要だということで、願い事、名前、住所をシールで隠して、という縁起だるまで有名な群馬の高崎市の少林山達磨寺ではだるま、表は裏のところに見てください保護シールがあるんですね。

願い事、名前、住所の上にぺろっと情報保護シールを貼るようにしたんですって。このシールを希望者に無料配布するようになったのは実は2015年でして、
お寺によると絵馬は願い事と自分のことをしっかりと書いて思いを強くして実現させるもので個人情報はやっぱ書いたほうが望ましいそうなんだけども、他人の絵馬を見て笑う参拝者がいたという。てことはSNSで面白おかしく情報が広がる恐れもあると。」

立川志らく「撮って送っちゃえば一発だもんね。」

小森谷徹
「そうなんですよ。で、シールを導入した。縁結びの神様の京都の鴨川神社でも目隠しシールを配布している理由は修学旅行の高校生が恋愛に関する願い事を書いた同級生をからかってた。それもなんかきっとありそうですよね。てことで、現在は九割ほどはシールを使うということで、シールじゃなかったとしても、東京でもこういうことがあります。
これは絵馬なんですけれども、二枚にわかれてまして、ここに願い事と住所氏名を書いたら、ペロッと。」

立川志らく
「閉じるようになってるんだ。」

小森谷徹
「はい。外からは見えないようになってるんですね。こういうような絵馬も出てきてるということです。ただ、絵馬に関してはホントはこうなんじゃないのと言う意見もあります。本来は人の目に触れるものでそれで祈願の決意を固める一面もあるんですよと。京都の貴船神社なんかは言ってるんですけれども。まあ、全国の神社を統括する神社本庁は絵馬にどこまで書くか定めはありませんとしてますけれどもトラブルになった例はこれまで聞いたことがないとはいえ、今の時代トラブルになる可能性もないとは言い切れないと。

お餅つきなんかもね、ノロウイルスの流行を受けて中止になったり、初詣なんかも桜神宮なんかではインターネットでお参りすることが可能になったり初詣に合わせた絵馬を準備中なんですがお賽銭も振込で結構ですみたいな。いろんなことが、時代が変わってるんですねえ。いかがですか。」

立川志らく
「七夕もみんなシール貼るようになる。風情もへったくれもない。ちゃんと本当はお寺が教えればいいんですよ。除夜の鐘はうるさいって、そういうもんじゃないってそれを、コンビニじゃあるまいって。言われたからやめちゃうってね、日本人が日本人じゃなくなっていっちゃうってね。除夜の鐘がうるせえってやつがいたりね。」

恵俊彰
「最近なんかよくある、子供の声が騒音ってね。」

立川志らく
「おかしいんですよ今の日本人。特に上が。世の中悪くしてるのはみんな大人達が悪い。こんなことを言っちゃいけないんですよ本当は。」

溝口紀子
「窮屈な世の中になってますよねえ。そんな、隠し事だったら書くなっていうか、個人情報とか名前はともかく、願いを強く込めて書くということに、意味があると思うので、あまりね、こうこだわっちゃうと風情も何もないなっていう感じがしますよね。」

以上が放送内容となります。

では、今回の報道にどのような問題があるのかを整理してみます。
今回の報道で、我々が問題だと考えたのは次の1点です。

除夜の鐘の音がうるさいといった地域住民の声を受けて、除夜の鐘を鳴らすのを夜ではなく、日中に鳴らすように変更したケースや、絵馬に書かれた個人情報の流出を避けるために個人情報保護シールを貼る寺院が増えたという報道内容でしたが、除夜の鐘の音による具体的な被害や除夜の鐘を鳴らす時間を変更した寺院がどれほどあったのかについて、絵馬の個人情報流出に関する具体的な被害が実際にあったのかどうか、また被害者側の生の主張、コメントがなく、一方的なコメント、表現がされています。

また、立川志らく氏や溝口紀子氏がコメンテーターとしてコメントしていましたが、新年の風物詩に関する問題については仏教的な観点や地域住民との関係性の変化、個人情報保護の観点から肯定的、否定的な意見の双方がある問題であると考えられますが、「風情もへったくれもない」「おかしいんですよ今の日本人」「窮屈な世の中になってますよねえ。そんな、隠し事だったら書くなっていうか」などと反対的な意見ばかりを述べており、テレビ番組として問題提起をする役割を担うべきであるにも関わらず、反対的な側面ばかり強調されてしまっています。
これらは一定の立場に偏った報道がされていると言え、第4項違反だと言えるでしょう。

以上が今回の報告となります。今回の放送では
一定の立場に偏った内容だけを報道した恐れがあります。これは、視聴者への印象を誘導する恐れのある偏向報道の可能性が極めて高いといえます。

公平公正なテレビ放送を実現すべく、視聴者の会は今後も監視を続けて参ります。

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