2020年2月19日 報道ステーション

2020年2月19日 報道ステーション

2月19日の報道ステーションのレポートです。
今回検証するのは以下の点です。

・様々な論点を取り上げた放送だったか

まずは放送内容を見ていきます。

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【スタジオ】
富川悠太アナウンサー(以下富川アナ):森友学園の前の理事長籠池泰典被告と妻の諄子被告です。国などの補助金を騙し取った罪に問われていた両被告に今日、判決が言い渡されました。

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【VTR】
籠池泰典被告『判決が出たら出た時のことですけどね』

籠池諄子被告『国のいじめですよね。そんなんやったら裁判いらんやないですか。こんなんやったら裁判も弁護士もいらない』

ナレーション(以下ナレ):検察側に間違いがあると主張しながら裁判所へと入っていきました。籠池泰典被告と妻の諄子被告は森友学園の小学校建設に伴う補助金などおよそ1億7600万円を騙し取った詐欺などの罪に問われていました。これまで、泰典被告は騙すつもりはなかったと起訴内容の多くを否認。諄子被告は全面的に無罪を主張していました。今日、泰典被告に懲役5年の実刑判決が言い渡されました。

大阪地裁野口卓志裁判長『虚偽の契約書の作成まで行っており、手口は巧妙かつ大胆』

ナレ:諄子被告については、泰典被告に同調しただけで責任は一段低いとして懲役3年執行猶予5年としました。判決が読み上げられる間2人は手と手を重ねたまま泰典被告は収容されました。

籠池淳子被告『この不当な裁判には納得できません。(Q.判決後に泰典被告と交わした言葉は?)「絶対がんばろう」「絶対負けられない」と申しました(Q.泰典被告は?)うんうんとうなずいていました』

ナレ:弁護側は、控訴を検討しているということです。

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【スタジオ】
富川アナ:補助金詐欺事件は今日で1つの節目を迎えたわけですが森友学園をめぐってはなぜ、国有地が大幅に値引きされたのかなど多くの疑問が残ったままです。

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【検証部分】
今回の放送では森友学園に関する問題が取り上げられていました。
この問題は、国有地が不当に安い価格で払い下げられたのではないかという疑惑です。

森友学園に払い下げられた土地はゴミが埋まっていたため値引きされたという説明がなされていましたが、不動産鑑定が杜撰であるとして、国会でも大きく取り上げられていました。

しかし、森友学園の他にもゴミが埋まっている国有地が安く払い下げられたケースがあります。
それは森友学園に払い下げられた土地のとなりにある公園用地で、現在野田中央公園となっている土地です。
この土地には大きく2つの疑惑があります。

① 補助金に関する疑惑。
この土地は民主党政権時代、辻元清美国交副大臣の時に豊中市へと払い下げられました。
10億円にも上る補助金を豊中市に配布してこの土地は購入され、この補助金が不当に高かったのではないか、という疑惑があります。
住宅市街地総合整備事業の補助金が野田中央公園の土地の売買金額とほぼ同じであったことがこの疑惑の発端です。

② 不動産鑑定に関する疑惑。
野田中央公園に関する不動産鑑定は疑惑①の補助金が決まってから、不動産鑑定がなされています。
つまり、補助金の額が決まってからそれに合わせるように不正な不動産鑑定が行われたのではないかという疑惑があるのです。

この土地への不動産鑑定は、近畿理財局によるものと、豊中市によるものの2つの鑑定があるのですが、なぜか鑑定額が高い方の金額が採用され、その鑑定額が売買金額とほとんど同じなのです。
地価低下を防ぐための不正である疑惑があります。

森友学園に関する疑惑と同類の疑惑があるにもかかわらず、このような論点からの放送を行わないことは以下の放送法に抵触する恐れがあります。

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放送法4条
(4)意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること
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視聴者の会は公正なテレビ放送を目指して今後も監視を続けて参ります。

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