2018年2月22日 報道ステーション

2018年2月22日 報道ステーション

2018年2月22日 テレビ朝日「報道ステーション」の報告です。

今回の放送で一番時間を割いた話題は「平昌オリンピック」についての話題でした。

女子パシュート競技で金メダルを獲得した選手へのインタビューや当日の試合の模様をVTRで紹介したりしていましたが、特に印象操作や放送違反法に抵触するような箇所は見当たりませんでした。

選手の皆さん、本当におめでとうございます!

さて、今回検証していきたいのはアメリカの銃規制について報じた部分です。
詳しく見ていきましょう。

【放送内容】
富川アナ「アメリカのフロリダで高校生ら17人が銃乱射事件の犠牲となりました。あの事件以降ですね、アメリカの各地でそういった高校生を中心とした銃規制を求める声がどんどんどんどん高まってきているんですね。そんな中ですね、今日遺族らがホワイトハウスでトランプ大統領と面会しました。ところが、トランプ大統領の口から出た言葉は。」

冒頭、富川アナが当日に行われたトランプ大統領と事件銃乱射事件被害者の遺族との面会について触れ、VTRがスタートしました。

——–
娘を亡くしたアンドリュー・ポラックさん「納得がいかない。なんとかしろ。一回でも学校への襲撃があった時点でケリをつけるべきだった。頭にくる!もう娘には会えないからだ。娘はここに来ることすらできない。」
その後、ナレーターが亡くなったボラックさんの娘、メドーさんは大学進学が決まっていたことを紹介しました。

事件現場にいた高校生サムエルさん「銃を持っている人が今も…これからもいるとわかっていてとても学校が安全だとは感じられない。なぜ今でも店に行って戦争で使うような銃が買えるのか理解できない。どうすれば止められるんだ?コロンバイン高校や小学校でも事件があったのに、隣には息子を亡くした女性がいる。悲劇は今も置き続けているんだ。」

ナレーター「真剣に耳を傾けるトランプ大統領。ふと目線を下に向けました。」
ナレーターは、トランプ大統領が「君たちの経験で一番知ってもらいたいことは?」などの質問が書かれた、想定問答のようなものが書かれた紙、つまりカンペのようなものを手にしていたことを指摘。ただ、このカンペが使われることもなかったと伝えました。

続いてトランプ大統領の発言に焦点を当て
トランプ大統領「教師に銃を持たせ特訓を受けさせて、学校に配置すればいい。」
これは以前からの全米ライフル協会(通称NRA)の主張であることも併せて伝えました。
トランプ大統領「もし銃の扱いが上手い教師がいれば、事件はすぐに終わっていただろう。この考え方に賛同する人もたくさんいると思う。」
「賛成の人は?(数名が手を挙げ)、では猛反対の人はいる?(多くの人が手を挙げ)賛成派反対派どちらも理解できるよ。他の案も含めて今後検討していきたい。」
この映像を最後にカメラはスタジオへと戻ります。

——–
富川アナ「こういった銃乱射の事件が起きるたびに銃規制を求める声が上がるんですけれども、中々前に進まないですよね。」
後藤謙次氏「ただ、今の大統領の発言聞きますと、ちょっと信じられないような発言ですね。あそこにいる遺族の方というよりかは違うところに言葉を届けようとしているような感じがするんですね。つまりトランプ大統領の支持層に向かって自分は発言しているんだと。この意識が前面に出ているような気がしますよね。今日、アメリカの専門家に聞きましたら、やはり教師に武装させるべきだという意見が30%ぐらいだいたい社会の中にいるそうなんですが、それが大体トランプさんの支持層と重なってるんじゃないかと。」
富川アナ「支持率は30%半ばぐらいですもんね。」
後藤氏「そう分析する人いるんですが、やっぱり大統領の責任はですね、いかに子供たちから銃を遠ざけるか、それができればこういった問題はかなり減ってくると思うんですね。(中略)」
富川アナ「そして今回はまさにその当事者である高校生たちが中心となって銃規制を求める声がドーンと広がってきてるわけですから、この声と勇気が全米に広がってくれるといいと思いますね。」

【検証部分】
今回の放送の問題点として挙げられるのは、富川アナウンサーの発言が公平性を欠いている可能性があるということです。
詳しく説明します。
富川アナウンサーは最後に「高校生たちが中心となって銃規制を求める声がドーンと広がってきてるわけですから、この声と勇気が全米に広がってくれるといいと思いますね。」と発言しました。これはつまり、高校生による抗議の声が広まることで、銃規制がアメリカで進んでいくことを望んでいるという発言と解釈できます。
確かに、銃規制が強まること自体はおかしいことではないでしょう。銃乱射事件が起きる度にそのような話題がアメリカで議論になっていることは事実です。しかし、この提案がアメリカ議会で否決されていることや、アメリカ人の少数派とはいえ少なくない人々が自分の身を守ったり犯罪に巻き込まれないために銃による武装を望んでいることもまた事実です。
当日の放送では、銃所持を擁護したとも受け取れるようなトランプ大統領の発言などは紹介されましたが、そもそもなぜアメリカ人が銃を持つのか、あるいは店頭でどのような種類の銃を購入できるのかなどの踏み込んだ議論はありませんでした。
したがって、多くの視聴者は富川アナウンサーの言葉ばかりに目を向けてしまう可能性があります。したがって、番組の構成上、放送法の第4条2項「政治的に公平であること」という文言に抵触しているように感じられます。また、4項の「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。」という文言にも抵触しているように感じられました。

今後も監視を続けます。

報道ステーションカテゴリの最新記事