2019年12月10日 報道ステーション

2019年12月10日 報道ステーション

12月10日の報道ステーションのレポートです。
今回検証するのは以下の点です。

・記者会見の様子を切り取り、編集し印象操作と思われる報道があった可能性がある

まずは放送内容を確認していきます。

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【スタジオ】
徳永有美アナウンサー(以下徳永アナ):桜を見る会で閣議決定です。

富川悠太アナウンサー:続いては桜を見る会についてです。数々の疑問を残したまま昨日、臨時国会は閉会しましたけれども今日、政府はあの招待者名簿のデータについて復元することは考えていないという閣議決定をしたんです。招待者名簿があればいろいろ説明できると思うんですが…。

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【VTR】
菅義偉官房長官(以下菅官房長官)『私ども政権期間が長くなるにつれて招待の方も多くなったりですね。もちろん反省はしています』

ナレーション(以下ナレ):しかし…。

菅官房長官『新たな調査を行うことは考えておりません』

ナレ:名簿のデータ復元や文書の保存についても。

政府答弁書『復元することは考えていない。(中略)(公文書はすべて)デジタル化し永久保存管理すべきとは考えていない』

ナレ:政府は今日桜を見る会の名簿について復元しないとする答弁書を閣議決定しました。更に、招待客として問題視された反社会的勢力をめぐっても…。

政府答弁書『「反社会的勢力』はその形態が多様であり社会情勢に応じて変化し得るものであるから、限定的・統一的な定義は困難だ』

ナレ:一方で政府は、2007年反社会的勢力について暴力団などに加え脅しや暴力などの手法で経済的利益を得ようとする集団や個人としていました。
Q. “反社”の定義は定まっていないとした発言によって政府見解が変わったのでは?
菅官房長官『全くそうした事実はありません』

Q. もともと定義は困難だったと?
菅官房長官『そうです』

ナレ:昨日、閉会した臨時国会。野党は…。

枝野幸男代表(立憲民主党)『「桜を見る会」問題について安倍総理は一言も何の説明もしていない』

小池晃書記局長(共産党)『私は今度は逃げ切れないと思いますよ。将棋で言えば完全に詰んでいる! “北斗の拳”で言えばお前はすでに死んでいる!』

ナレ:一方、菅官房長官は…。

菅義偉官房長官『国民の皆さんに説明しきれない問題点が指摘されている訳ですから、そこを中心に、理解をいただけるような対応を取っていきたい』

ナレ:ただ、政権幹部とは対照的に与党内は早くも年越しムードが。

世耕弘成参院幹事長(自民党,以下世耕幹事長)『(総理は)説明できる範囲はしっかり説明をした』

Q.(年内の定例会見は)いつまでやるんですか?
世耕幹事長『え? もう「良いお年を」というか…』

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【コメンテーターによる解説】
徳永アナ:これだけ納得できないという声が上がっているのに、よいお年は迎えられませんよという気持ちになってしまうんですけれども。

後藤謙次氏(以下後藤氏):今回の件もかつての森友学園問題これと同じなんです。総理の発言がありまして、それにどうしたらつじつまが合うかということを積み重ねていったのが今日の閣議決定だと思うんです。つまり、総理は最初に自分は主催者として挨拶をする、接遇はするけれども招待客について関与してないと。人選についてですね。ところが、人選も安倍事務所も関わってきた。ということが分かったときには、すでに全てを明らかにする招待者名簿が廃棄処分されてしまったと。その廃棄処分されたペーパーを公文書と認定したんだから、いくらデータが出てきてもそれは公文書じゃないんだという認定をした。それを再確認したというのが今日の閣議決定ですね。ますます腑に落ちないということですね。

徳永アナ:安倍総理がバンと最初に言ってそのことによっていろんな人たちが動いているようにも見えるんですよね。

後藤氏:まさに忖度が働いてこれだけ大きな問題になった。そして、今日の閣議決定でもこれで打ち止めだということを言いたいんでしょうね。しかし、そうは問屋は卸さないということだと思いますね。

徳永アナ:年は簡単には越せないですし年を越しても忘れたくないですね。

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【検証部分】

今回の報道では桜を見る会についての政府の見解を主に報道していました。

注目する点は世耕参院幹事長の会見です。

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世耕弘成参院幹事長(自民党,以下世耕幹事長)『(総理は)説明できる範囲はしっかり説明をした』

Q.(年内の定例会見は)いつまでやるんですか?
世耕幹事長『え? もう「良いお年を」というか…』
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世耕参院幹事長が「よいお年を」と述べたのは会見終了後です。
世耕幹事長は定例会見が今年で最後になるかもしれないという意味で「よいお年を」と述べたにすぎません。
桜を見る会に対する見解を述べた発言ではないのです。
しかし、今回の報道では桜の見る会について総理は十分に説明をしたため、桜を見る会についてはもう取り上げないという文脈で放送されています。

このような切り取りは印象操作を行うためのものであったという可能性があります。

つまり、「よいお年を」という世耕幹事長の発言から報道ステーション側が、【桜を見る会についての説明は今年で終わり、与党は逃げ切るつもりだ】というストーリーを作り上げ、そのような結論が導かれるように会見の様子などを切り取り、放送を行った可能性があるのです。

その後のスタジオ解説でも同様に【桜を見る会についての説明は今年で終わり、与党は逃げ切るつもりだ】という結論ありきの解説が放送されていました。

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【スタジオ解説】
徳永アナ:これだけ納得できないという声が上がっているのに、よいお年は迎えられませんよという気持ちになってしまうんですけれども。

後藤謙次氏(以下後藤氏):今回の件もかつての森友学園問題これと同じなんです。総理の発言がありまして、それにどうしたらつじつまが合うかということを積み重ねていったのが今日の閣議決定だと思うんです。つまり、総理は最初に自分は主催者として挨拶をする、接遇はするけれども招待客について関与してないと。人選についてですね。ところが、人選も安倍事務所も関わってきた。ということが分かったときには、すでに全てを明らかにする招待者名簿が廃棄処分されてしまったと。その廃棄処分されたペーパーを公文書と認定したんだから、いくらデータが出てきてもそれは公文書じゃないんだという認定をした。それを再確認したというのが今日の閣議決定ですね。ますます腑に落ちないということですね。

徳永アナ:安倍総理がバンと最初に言ってそのことによっていろんな人たちが動いているようにも見えるんですよね。

後藤氏:まさに忖度が働いてこれだけ大きな問題になった。そして、今日の閣議決定でもこれで打ち止めだということを言いたいんでしょうね。しかし、そうは問屋は卸さないということだと思いますね。

徳永アナ:年は簡単には越せないですし年を越しても忘れたくないですね。
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このように世耕幹事長の発言ありきの解説です。

後藤氏は「総理の発言がありまして、それにどうしたらつじつまが合うかということを積み重ねていったのが今日の閣議決定だと思う」と解説していますが、放送ステーションの報道はまさにこのような手法で構成されていると思われても仕方がありません。

世耕幹事長の発言を基に、結論を作り、その結論に繋がるように報道を行っています。

世耕幹事長の発言が桜を見る会に対する見解を述べたものであるならば、このような放送を行っても問題はありませんが、問題なのは世耕幹事長の発言は桜を見る会に対して述べた発言ではないということです。

これは印象操作と思われても仕方のない報道であり、我々は問題であると捉えます。

視聴者の会は公正なテレビ放送を目指して今後も監視を続けて参ります。

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