2020年1月26日 サンデーモーニング(中編)

2020年1月26日 サンデーモーニング(中編)

TBS「サンデーモーニング」、2020年1月26日放送回の検証報告(中編)です。

今回の報告では、
① 河井氏への巨額選挙資金振り込みについて報道された部分
② 桜を見る会の新たな文書について報道された部分
③ 植松被告の公判について報道された部分
以上3点について検証し、その問題点を探りたいと思います。

検証の手順としては、まず放送内容を書き起こし、その内容にどのような問題があるのか、公正な放送の基準である放送法第二章第四条と照らし合わせて検証します。

今回はレポートを3つに分け、前中後編でお送りいたします。

中編で検証するのは、
② 桜を見る会の新たな文書について報道された部分
となります。

では、さっそく放送内容をみてみましょう。

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【VTR要約】
 桜を見る会に関する新たな文書が見つかった。今回政府は廃棄したと説明していた招待者名簿を野党側に提出。これまで政府は総理枠の人数を1000人程度と説明してきたが、「総理大臣等」の枠の正体者が2015年以降2000~9000人前後で推移していたことが分かった。自民党総裁選のあった2018年は、総理枠の招待者が突出して多かったことについて、野党側は総裁選の票集めのために桜を見る会を利用したのではとの見方を強めている。さらに、立憲民主党枝野代表は、政府が廃棄したとしている招待者名簿の電子データについて、廃棄した記録の開示を求めた。セキュリティ上の問題から開示できないとした安倍総理に対し、野党側は反発を強めている。

【アナウンサーによるパネル説明】
野党追及に対する首相答弁について
・IR汚職事件については、「個別の事案の捜査に影響があることから詳細は差し控える」と答弁
・ジャパンライフ元会長の招待は首相枠かとの質問に対し「個人移管する情報であるため回答を控える」と答弁
・招待者名簿の廃棄記録の開示要求に対し「明らかにすれば不正侵入などを助長するおそれがある」と拒否

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【コメンテーターの発言】
高橋純子氏(全文):あの、寺島さんが先ほどおっしゃったように、やはりこの国会で議論すべきことはたっくさんあると思うんですね。だけれども、それをできなくさせているのはじゃあ一体誰なのかという問題だと思います。やっぱり税金の私物化をやっているんじゃないかと。公的行事を私のものにしてるんじゃないかという疑惑がある。例えるならですね、畑の土が汚れてる。汚染されてるかもしれないということがある中でですね、じゃあどんな作物を作ろうかこの土で。というふうな議論にはやっぱり入れないと。入れないと思う方が普通であって、あの、二階さんはですね、幕を引くべきだというようなことをおっしゃっていましたけれども、幕を引きたいんだったら、政権の側がきちんと資料を出してですね、無いと言っていたものがあったとかいうことがどんどん繰り返されてるわけですけれども、きちんと説明をする。もうそこに、ひとえに政権の責任だと私は思います。

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以上が放送内容となります。

では、今回の報道にどのような問題があるのかを整理してみます。
今回の報道で我々が問題だと考えたのは、以下の3点です。

1、高橋氏の発言に事実と異なる恐れのある内容が含まれている
2、この報道全体がひとつの立場・観点に偏っている

それぞれ順を追って解説します。

1、高橋氏の発言に事実と異なる恐れのある内容が含まれている
高橋氏は今回の報道で、以下のように述べています。

高橋氏(抜粋):あの、寺島さんが先ほどおっしゃったように、やはりこの国会で議論すべきことはたっくさんあると思うんですね。だけれども、それをできなくさせているのはじゃあ一体誰なのかという問題だと思います。やっぱり税金の私物化をやっているんじゃないかと。公的行事を私のものにしてるんじゃないかという疑惑がある。例えるならですね、畑の土が汚れてる。汚染されてるかもしれないということがある中でですね、じゃあどんな作物を作ろうかこの土で。というふうな議論にはやっぱり入れないと。入れないと思う方が普通であって、あの、二階さんはですね、幕を引くべきだというようなことをおっしゃっていましたけれども、幕を引きたいんだったら、政権の側がきちんと資料を出してですね、無いと言っていたものがあったとかいうことがどんどん繰り返されてるわけですけれども、きちんと説明をする。もうそこに、ひとえに政権の責任だと私は思います。

要旨をまとめると、
・国会で議論すべきことはたくさんあるが、それをできなくさせているのは安倍政権だ。税金の私物化や公的行事の私的利用という疑惑がある。例えるなら畑の土が汚染されているため作物の話をしている場合ではないという状況だ。
・二階氏は幕引きを図るべきだと言うが、幕を引きたいのであれば政権側が資料を出して説明をするべきだ。

というものです。

しかしながら、
・国会でいま議論すべきことが議論できないのは、検察に任せるべきであって国会で優先して議論すべき議題ではない案件を優先する野党の責任であり、高橋氏の主張は事実に即していない。
・「畑の土が汚染されており作物を育てる以前の問題だ」という例えについては「畑の土が汚染されている(疑惑が事実である)」ことを断定するものであり事実に即していない。また、仮に畑の一角が汚染されていた(一部の疑惑が事実だった)として、畑全体で作物を育てられない(優先すべき議論をすべて放棄していい)ことにはならない。

など、発言の趣旨とは異なる事実が存在します。

以上のことから、今回の報道での高橋氏の発言は政治的に公平でなく、また事実に基づかないものである恐れがあり、したがって放送法第2章第4条第2号「政治的に公平であること」、同第3号「報道は事実を曲げないですること」に違反する恐れがあります。

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2、この報道全体がひとつの立場・観点に偏っている
今回の放送では、この問題について全体を通して「安倍政権はIR汚職や桜を見る会の疑惑への説明責任を果たすべきだ」「国会を空転させているのは説明をしない与党の側だ」という立場に立った意見ばかりが出てきました。

ですがこの問題に関しては「IR汚職は安倍政権によるものではなく、桜を見る会の問題も違法性があるとは言えない」「国会ではもっと重要な問題を議論すべきで、野党は国会を空転させるのをやめるべきだ」といった反対の意見があります。

にもかかわらず、今回の報道におけるVTRやパネル説明ではそうした意見をほとんど取り上げず、あくまで片方の視点に立った論点のみが放送されていました。

以上のことから、この内容は放送法第2章第4条第4項「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」に違反する恐れがあります。

以上が報告の中編となります。中編では事実と異なる内容を放送したり、一定の立場に偏った内容だけを放送した恐れがありました。こうした報道は、放送法に違反する恐れがあり、視聴者への印象を誘導する偏向報道の可能性が極めて高いといえます。

この続きの
③ 植松被告の公判について報道された部分
については中編の報告をご覧ください。

① 河井氏への巨額選挙資金振り込みについて報道された部分
については後編の報告をご覧ください。

公平公正なテレビ放送を実現すべく、視聴者の会は今後も監視を続けて参ります。

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