2020年2月25日・27日 報道ステーション

2020年2月25日・27日 報道ステーション

2月25日、27日の報道ステーションのレポートです。
コロナウィルスの対策について連日の報道がなされていました。
その中で25日の発言と27日の発言で趣旨の異なる発言をしていました。

そこで今回検証するのは以下の点です。

・後藤氏の発言が政治的に公平な発言であったか。

まずは27日の発言から見ていきます。

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【スタジオ】
(コロナ感染対策のための一斉休校措置について)
徳永有美アナウンサー:後藤さん休校となると子どもの面倒を見るのは親なわけで。でも、親は簡単に休むことはできない。親の勤めている会社も連動してくる。ひいては社会全体の仕組みから政府には対応してもらいたいなというところがありますよね。

後藤謙次氏:まさにおっしゃるとおりで今回の一斉休校。これが拡大抑止に大いに効果があるということは誰もが認めているんですね。ただ、それに対しては負の部分についてもワンパッケージで発表するという方針が大切だと思います。それから、もう1つ。形式ですよね。今回対策本部で総理が言っている。北海道の鈴木知事のように道民に直接訴える。これだけの決断は国民に安倍総理が直接混乱を招くけども私が責任を取るからやってほしいと切々たる訴えが伴えばより説得力が出てくる。そして、五月雨型がもっともだめです。昨日イベント、今日は休校。そしてこのあと何が出るんだということになってしまいますよね。政治の信頼。それが基本だと思いますね。

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安倍総理が27日に全国の小学校・中学校・高校に休校の申請をしたことを受けての解説です。
後藤氏は休校要請による「負の部分」を発表する形が悪かった、政府の信頼を失った、と述べた上で、「総理が混乱の責任を取ると国民に訴え、説得力を得るべきだった」という主張を展開していました。

総じて政府に対する批判的な解説であったと言えます。
ところがこの2日前の25日の放送で、後藤氏は以下のような解説をしていました。

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【スタジオ】
(政府によるコロナ感染対策の話題を受けて)
徳永有美アナウンサー:後藤さんこういうときこそ専門家会議の話ではいろいろこういう具体的なこともあったんですけれども今日、出された政府の基本方針をご覧になって後藤さんはどのように思われますか。

後藤謙次氏:昨日の夜の専門者会議の記者会見でこの1~2週間が瀬戸際だと。あの緊迫感あふれる会見と今日の中身の落差ですね。自民党の幹部がこれは基本方針といいながら実際、国民に向けてのメッセージになっていないと。読めば読むほど分からなくなっちゃうんですね。先生の解説を受けないと中身が分からない。最低A4、2枚だと。国民向け、医療関係者向け教育関係者向け行政向けと項目を分けてこうするんだという政府の明確なメッセージがない。これについて非常に批判的だし政府が全然出てきていない。例えば、1~2週間が瀬戸際だというなら今、すでにあらゆるものに着手していなきゃいけないんですね。例えば学校は春休み直前ですからもう1週間、春休みを前倒し。全国の高校以下幼稚園まで休校。イベントは中止場合によってはキャンセル料も財政負担でやってもいいから政府が払う。今、国会をやっていますから与野党が一致してやれば一気に解決する。その意味じゃ政治が前に出なきゃいけないなと思いますね。

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25日の放送では、教育機関を休校にするべきだ、と述べており、27日の放送で述べているような発表の形式については特段の言及をしていません。

本来であれば、後藤氏がここで述べていることが実現したのですから、安倍総理は休校の要請について十分な評価があるはずですが、27日の放送では批判を繰り返しています。

これでは政府批判ありきで発言をしていると思われても致し方ありませんし、政治的に公平な批評が出来ているとは言えません。

このような放送は以下の放送法に抵触する恐れがあります。

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放送法4条
(2)政治的に公平であること
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視聴者の会は公正なテレビ放送を目指して今後も監視を続けて参ります。

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