3月12日の報道ステーションのレポートです。
今回検証するのは以下の点です。
・後藤氏の発言が政治的に公平なものであったか
まずは放送内容を見ていきます。
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【コメンテーターによる解説】
徳永有美アナウンサー(以下徳永アナ):後藤さん、本当にウイルスの不安に加えて経済、そして私たちの生活に対する不安が本当に蔓延しているところですから、総理のリーダーシップが本当に問われますね。
後藤謙次氏(以下後藤氏)そう思います。今、非常に国内外ともに局面が大きく変わろうとしている。そういう中で安倍総理の発信が私はあまりにも少ないと思います。私は改めて記者会見を開いて国民に直接、不安そして不満をやわらげるような力強いメッセージを発する必要があると思います。そして今日、いろいろなことがありましたよね。
徳永アナ:WHOがパンデミックにあたるという宣言をしたりトランプ大統領がヨーロッパからの入国を30日停止したりいろんなことが今日ありましたよね。
後藤氏:そして、明日は緊急事態宣言が発動できる特別措置法が成立する運びなんですね。これがやっぱり特別措置法の成立と緊急事態の発動とは別物というような分離されているんだよということを総理自身が直接語る必要があると思います。昨日、センバツ高校野球が中止になりましたけどもこれについては総理の10日間のイベント自粛延長がかなり大きく影響していると思います。これに対する説明不足結果として、国民には不安と、疲労感がたまってしまうという状況が続いていると思います。
徳永アナ:総理には私たちの立場に立っていただいて具体的なことを話していただきたい。訴えていただきたいですね。
後藤氏:その意味で、私は総理の記者会見のタイミングこれはまさに明日だと思います。法律の制定を受けて直ちに国民に発することが必要だと思います。
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【検証部分】
後藤氏は安倍総理からの発信が少ないばかりに、国民に不安が広がっているとしていますが、この発言には根拠がなく、後藤氏個人の見解にすぎません。
確かに、経済や私たちの日常生活への不安を総理が会見することによって、解消に向かわせることができる可能性もあります。
総理や日銀総裁などの発言によって市場が動くこともあるでしょう。
例えば、単にデフレ時に金融緩和を行う、というメッセージを発すれば市場はいくらか安心するでしょう。
しかし、それはいわば平時の場合です。
今、不安の理由は言うまでもなくコロナウィルスという有事だからです。
コロナウィルスによって人やモノの流れが鈍化しているために、経済にも影響が出てきているのです。
コロナウィルスを政府がどうこうするのは、治療薬でも出てこない限り難しいでしょう。
従って政府ができることは感染を防止することです。その意味で先進国の中でも比較的うまくいっているという評価ができるでしょう。
このように後藤氏は客観的な根拠なく政府批判をしており、下記の放送法に抵触する恐れがあります。
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放送法4条
(2)政治的に公平であること
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視聴者の会は公正なテレビ放送を目指して今後も監視を続けて参ります。