2020年3月29日 サンデーモーニング(後編)

2020年3月29日 サンデーモーニング(後編)

サンデーモーニング、2020年3月29日分の検証報告(後編)です。

今回の報告では、
① 医療崩壊が進むドイツと日本の医療体制について報道された部分について報道された部分
② 「風を読む」にてスタグフレーションについて報道された部分
③ 森友問題について報道された部分
以上3点について検証し、その問題点を探りたいと思います。

検証の手順としては、まず放送内容を書き起こし、その内容にどのような問題があるのか、公正な放送の基準である放送法第二章第四条と照らし合わせて検証します。

今回はレポートを3つに分け、前中後編でお送りいたします。

後編で検証するのは、
⓷森友問題について報道された部分
となります。

となります。では、放送内容を見ていきましょう。

【関口氏ニュース部分(全文)】
3月23日、森友学園を巡る公文書改ざん問題。自殺した財務省職員の妻がこの日再調査を拒否している安倍総理や麻生財務大臣に対し、2人は調査される側であって再調査しないと発言する立場ではないと抗議するコメントを発表。第三者による再調査を求めています。一方、安倍総理は火曜日に「愛する方がああいう形で自ら命を絶たれた、総理大臣として大変申し訳ない思いであります。」 こう陳謝しましたが、再調査はしない方針を重ねて示しています。

【コメンテーターの発言】
田中氏(要約):国有地の値引きを誰が指示したか、誰がしたのかというシンプルな問題。首相は、疑念を持たれたくなければ再調査を指示して自分のことも調査してくださいと言えばいいだけ。それで晴れればいいわけで、なぜ躊躇なさるのかということに疑問を感じてしまう。

目加田氏(全文):先ほどのコロナの対策についてもやはり国民に例えば自粛要請をしたりとか国民の協力と理解を得なければいけない場面において、国民と政府の信頼関係は死活的に大事な問題じゃないですか。 ですから森友問題もそうなんですけれども、国会答弁なんかを見ていると、安倍さんが例えば野党に質問されたときに、ちょっと笑っていたり、質問をはぐらかしたりという姿勢を見ていると、国民は真摯に我々の悩みを政府は聞いてくれるんだろうかということを疑念に持ってしましますよね。そこが本当に心配です。

以上が放送内容となります。

では、今回の報道にどのような問題があるのかを整理してみます。
今回の報道で、我々が問題だと考えたのは、以下の2点です。

1、目加田氏の発言に事実と異なる恐れのある内容が含まれている
2、この報道全体がひとつの立場・観点に偏っている

それぞれ順を追って解説します。
———————————————————————————————————————-
1、:目加田氏の発言に事実と異なる恐れのある内容が含まれている
:目加田氏は今回の報道で、以下のように述べています。

:目加田氏(抜粋):目加田氏(全文):先ほどのコロナの対策についてもやはり国民に例えば自粛要請をしたりとか国民の協力と理解を得なければいけない場面において、国民と政府の信頼関係は死活的に大事な問題じゃないですか。 ですから森友問題もそうなんですけれども、国会答弁なんかを見ていると、安倍さんが例えば野党に質問されたときに、ちょっと笑っていたり、質問をはぐらかしたりという姿勢を見ていると、国民は真摯に我々の悩みを政府は聞いてくれるんだろうかということを疑念に持ってしましますよね。そこが本当に心配です。

要旨をまとめると、
・国民の協力を得ないといけない場面では、国民と政府の信頼関係は大事である。
・森友問題にでも同じであるが、安倍首相が国会答弁で笑っていたり質問をはぐらかしていたりする姿を見ると、政府は本当に国民の声を聞いているのか不安になる。
というものです。

しかしながら、
・具体的に、どのような状況下で安倍首相が答弁中に笑い、質問をはぐらかしているかについては言及しておらず、文脈を無視している。
・その為、「政府を信用することができない」と主張する目加田氏の主張は、根拠に乏しく事実に反する恐れがあり、政治的に公平ではない。 

など、発言内容とは異なる事実が存在します。

以上のことから、今回の報道での目加田氏の発言は政治的に公平でなく、また事実に基づかないものである恐れがあり、したがって放送法第2章第4条第2号「政治的に公平であること」、同第3号「報道は事実を曲げないですることに違反する恐れがあります。

2、この報道全体がひとつの立場・観点に偏っている
今回の放送では、この問題について全体を通して「森友問題は再調査すべきである」という立場に立った意見のみが出てきました。

ですがこの問題に関しては「籠池氏の発言がそもそも虚偽である」「近畿理財局と籠池夫妻間の問題であり、政府に責任を問うのは拡大解釈である」といった反対の意見があります。にもかかわらず、今回の報道ではそうした意見を全く取り上げず、あくまで片方の視点に立った論点のみが放送されていました。

以上のことから、この内容は放送法第2章第4条第3号「政治的に公平であること」、同第4号「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」に違反する恐れがあります。

以上が報告の後編となります。後編では政治的に公平でなかったり、事実と異なる内容を放送したり、一定の立場に偏った内容だけを放送した恐れがありました。こうした報道は、放送法に違反する恐れがあり、視聴者への印象を誘導する偏向報道の可能性が極めて高いといえます。

① 医療崩壊が進むドイツと日本の医療体制について報道された部分について報道された部分
については前編の報告を、

② 「風を読む」にてスタグフレーションについて報道された部分
については中編の報告をご覧ください。

公平公正なテレビ放送を実現すべく、視聴者の会は今後も監視を続けて参ります。

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