2019年1月8日 報道ステーション

2019年1月8日 報道ステーション

1月8日の報道ステーションのレポートです。
今回とりあげるのは辺野古基地移設をめぐる報道です。
早速見ていきましょう。

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【VTR】
1/7、米ワシントン・ホワイトハウス前にて、辺野古への基地移設反対デモが行われた様子のVTR。

(ナレ)沖縄県の辺野古へのアメリカ軍の基地移設に反対する集会が、ホワイトハウス前で開かれました。辺野古の埋め立ての是非を問う来月24日の県民投票までは工事を止めて欲しいと訴え、ホワイトハウスの誓願サイトでトランプ大統領宛の署名を集めてきました。

インタビュー映像
・日系4世ロバート・カジワラさん「環境保護の面でも実際に埋め立ててしまったら被害は甚大です。沖縄にとっても世界にとっても良くない」

(ナレ)ホワイトハウスでは、署名が1ヶ月で10万人を超えると何らかの回答をすることになっています。今回は開始から11日目で10万人を超え、これまで20万人以上の署名が集まりました。ホワイトハウスからは、今後60日以内に回答が得られる予定です。

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【スタジオ】
富川悠太アナ:何らかの回答を60日以内に出すということなんですが、県民の思いが届くのか、ですね後藤さん。

後藤謙次氏:そうですね。来月24日に県民投票がありますから、この結果もかなり影響を与えると思いますね。

富川アナ:さあホワイトハウス、どんな対応をするのでしょうか。

今回の報道の問題点は大きく2点。
1点目は十分な解説を伴った報道であったか、それに伴い印象操作を招きかねない報道であったこと。
2点目は公平な報道であったか、それにより放送法に抵触するおそれがあること。

1点目ですが今回の報道ではホワイトハウスへ基地移設反対を表す署名を基地反対派が集め、ホワイトハウス周辺をデモする様子とコメントが放送されました。
反対派のデモであったため、どういう経緯で反対へと至っているのか、賛成の意見はどのようなものなのかを解説するというのが本来すべき報道であるはずです。しかしVTRが終わった後もそのような解説をすることなく、報道は終わりました。

スタジオでの解説以下のようなもののみでした。

富川悠太アナ:何らかの回答を60日以内に出すということなんですが、県民の思いが届くのか、ですね後藤さん。

後藤謙次氏:そうですね。来月24日に県民投票がありますから、この結果もかなり影響を与えると思いますね。

富川アナ:さあホワイトハウス、どんな対応をするのでしょうか。

これでは十分な解説とは言えません。問題の焦点を述べるべきですが、移設反対派の意見のみに終始しました。日本でもアメリカでも反対派ばかりだ、といった印象を与えかねません。

次に2点目ですが、今回の報道では基地移設反対派の意見のみで賛成派の意見は0といって良い状況でした。後藤氏も反対派が進める県民投票を述べるなど、賛成派の考え、数などは何も分かりません。これは以下の放送法に抵触するおそれがあります。

放送法4条
(2)政治的に公平であること
(4)意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること

反対派、賛成派双方の意見を完全に公平とまでは行かなくても、どういった意見があるのかは最低限報道すべきでしょう。

視聴者の会は今後とも公正な報道を実現すべく、監視を続けてまいります。

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