10月23日の報道ステーションのレポートです。
今回検討するのは以下の点です。
・後藤氏による日韓関係に関する報道
まずは放送内容から確認していきます。
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【スタジオ】
徳永有美アナウンサー(徳永アナ):即位の礼に出席するため世界各国から要人が来日しているんですが、こちらの写真は今日1日で安倍総理が会談を行った各国の要人の方々です。その数、実に19人。分刻みのスケジュールでいわゆるマラソン外交を行った安倍総理。果たして、その成果はどうだったんでしょうか。
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【VTR】
ナレーション(以下ナレ):即位の礼に合わせた首脳外交。1か国あたりの会談時間は10分から20分ほどでスケジュールは分単位で組まれています。アメリカのチャオ運輸長官との会談では安倍総理が先日署名された日米貿易協定に触れインフラ分野での協力などについて意見交換しました。前回、平成の代替わりの際にアメリカは副大統領を派遣しましたが今回参列したのは運輸長官でした。ただ、チャオ長官の夫は与党・共和党の上院トップマコネル院内総務でトランプ大統領も一目置く存在だといいます。中国からは習近平国家主席と近いオウ・キザン副主席が特使として来日しました。中国は、平成の代替わりでは副首相を派遣しましたが今回は格上のオウ副主席を派遣しました。会談では来年の春に予定されている習近平主席の国賓としての来日に向けて協力していくことを確認しました。
李洛淵(イ・ナギョン)首相『安倍総理の話をよく聞き私も誠実に説明したい』
ナレ:明日は韓国のイ・ナギョン首相との会談が予定されています。今夜行われた晩さん会でも2人は短く言葉を交わしました。明日の会談が関係改善のきっかけとなるかが焦点です。
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【コメンテーターによる解説】
徳永アナ:明日は韓国のイ・ナギョン首相と会うということなんですが関係改善に向けて注目されますね。
後藤謙次氏:これが最大の焦点といってもいいですね。我々の社会でも冠婚葬祭というのはこれまで仲たがいしたり疎遠だったりしている。しかし、ハードルは非常に低くはないということで今回の祝賀外交。まさにその機会を持って日韓関係を修復できるかどうか。イ・ナギョン首相が来日以来、非常に意欲的に関係改善に向かって動かれてるんですね。例えば、今日の夕方もまだ表に出てるか分かりませんが森喜朗元総理と都内のホテルで会談をしてるんですね。森さんは元総理経験者だし日韓議連の会長もやられている。そして、現在は東京五輪の組織委員会の会長でもある。その席で、イ・ナギョン首相は来年の東京五輪に文在寅大統領ができたら出席をしたいという趣旨のこと伝えているんですね。そういう意味で明日の会談の中でイ・ナギョン首相は安倍総理に大統領に親書を渡すんですね。その親書に対して安倍総理がどう答えるのか。例えば、受け取りましたと言うだけなのか。大統領によろしくお伝えくださいと言うのか更に進んで、機会があればお会いしたいという伝言を伝えるのか。時間も注目したいんです。今日の会談は、ほとんど10分から15分だったんですがこれがかなり長い時間をやるということになると安倍総理も意欲的に日韓関係の改善に乗り出す。またホワイト国やGSOMIAを継続するこの2つの成果がとれるかどうか。そこまでいかないと思いますが明日は非常に注目の会談です。
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【検証部分】
検証する発言は以下の部分です。
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後藤謙次氏:これが最大の焦点といってもいいですね。我々の社会でも冠婚葬祭というのはこれまで仲たがいしたり疎遠だったりしている。しかし、ハードルは非常に低くはないということで今回の祝賀外交。まさにその機会を持って日韓関係を修復できるかどうか。イ・ナギョン首相が来日以来、非常に意欲的に関係改善に向かって動かれてるんですね。例えば、今日の夕方もまだ表に出てるか分かりませんが森喜朗元総理と都内のホテルで会談をしてるんですね。森さんは元総理経験者だし日韓議連の会長もやられている。そして、現在は東京五輪の組織委員会の会長でもある。その席で、イ・ナギョン首相は来年の東京五輪に文在寅大統領ができたら出席をしたいという趣旨のこと伝えているんですね。そういう意味で明日の会談の中でイ・ナギョン首相は安倍総理に大統領に親書を渡すんですね。その親書に対して安倍総理がどう答えるのか。例えば、受け取りましたと言うだけなのか。大統領によろしくお伝えくださいと言うのか更に進んで、機会があればお会いしたいという伝言を伝えるのか。時間も注目したいんです。今日の会談は、ほとんど10分から15分だったんですがこれがかなり長い時間をやるということになると安倍総理も意欲的に日韓関係の改善に乗り出す。またホワイト国やGSOMIAを継続するこの2つの成果がとれるかどうか。そこまでいかないと思いますが明日は非常に注目の会談です。
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この発言の問題点は以下の点です。
・様々な論点を取り上げた放送ではなかった可能性がある
後藤氏は日韓首脳の会談時間が日韓関係の改善のポイントだと述べています。
しかしこれは日韓関係の改善における論点として適切なものとは言えない可能性があります。
そもそも今般の日韓関係の悪化は、韓国が日韓請求権協定を遵守していないことが発端です。
日韓請求権協定は,「日本から韓国に対して,無償3億ドル,有償2億ドルの経済協力を約束する(第1条)とともに,両締約国及びその国民(法人を含む。)の財産,権利及び利益並びに両締約国及びその国民の間の請求権に関する問題は「完全かつ最終的に解決」されており,いかなる主張もすることはできない(第2条)ことを定めて」(外務省:https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/danwa/page4_005119.html 下線部筆者)います。
しかし韓国はこの協定を守らず、韓国大法院において日本の企業に損害賠償の命令を下しました。
この点について仲裁委員を決め仲裁に取り合う義務を帯びていますが、韓国はこれにも対応していません。
損害賠償命令についても、国際法違反の可能性が高いですが、仲裁に応じないことについても国際法違反となります。
この点を論点として取り上げずに日韓関係の改善を語るのは以下の放送法に抵触する恐れがあります。
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放送法4条
(4)意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること
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視聴者の会は公正なテレビ放送を目指して監視を続けてまいります。