2019年12月6日 報道ステーション

2019年12月6日 報道ステーション

12月6日の報道ステーションのレポートです。

この日は北朝鮮に関する報道がなされていました。

短い放送ですので、まずは放送内容を見ていきます。

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【VTR】
ナレーション:また、あのころに逆戻りするのでしょうか。CNNによると、北朝鮮北西部トンチャンリにある発射場で5日、大型のコンテナが確認されるなど活動の兆候が見られたといいます。ここはICBM・大陸間弾道ミサイルのエンジンが開発された場所です。去年の米朝首脳会談で施設の取り壊しに合意していたのですが再びエンジンの実験を行う可能性が出てきているのです。きっかけはこの人かもしれません。

トランプ大統領『彼はロケットを撃つのが好きだろ。だからロケットマンと呼んでいるんだ』

崔善姫第1外務次官『再び対決の雰囲気を増幅させる発言と表現を使うなら本当に老いぼれのもうろくが再び始まったと判断すべきであろう。米国の挑発が再確認できた場合、我々も米国に対抗して暴言を開始するであろう』

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この放送で検証するのは、北朝鮮に関して十分な論点を取り上げて放送していたか、です。

ICBM関連施設の破棄が合意されたものの、トランプ大統領の発言がきっかけとなり、ICBMの実験を行う可能性が出てきたと放送されています。

しかし、これまでの北朝鮮が破ってきた合意を振り返れば、合意を守らないのはトランプ大統領の発言のせいだ、とはなりません。

北朝鮮が破ってきた合意を簡単に見ていきます。

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北朝鮮の核・ミサイル開発は、これまで「裏切りの歴史」を繰り返してきた。日米韓など関係国は、北朝鮮の「開発凍結」の見返りとして、何度も食糧支援や経済制裁の解除を実施したが、北朝鮮は水面下で開発を続け、結果として核・ミサイル開発の大幅な進展を許した。そのため日本や米国は、「非核化」の具体的な進展を強く北朝鮮に要求する構えだ。
 北朝鮮は1994年、核開発を凍結する代わりに軽水炉の提供を受ける「核枠組み合意」を米国と締結。北朝鮮は重油や食糧の提供も受けたが、秘密裏にプルトニウム抽出やウラン濃縮などを進行。枠組み合意は破棄された。
 その後、日米韓と中国、ロシア、北朝鮮が参加した6カ国協議で核問題を協議。2005年には北朝鮮が核放棄を約束する共同声明を採択した。北朝鮮は寧辺(ニョンビョン)の核施設の一部を破壊したものの、後に合意の破棄を一方的に主張し、核施設の無能力化は頓挫した。
 米朝は12年にも長距離弾道ミサイルの発射や核実験の凍結、ウラン濃縮を停止し国際原子力機関(IAEA)の監視団を受け入れることなどで合意した。しかし、北朝鮮はミサイル発射を強行し、国連からの非難声明を受けて北朝鮮が米朝間の合意を破棄した。
≪引用 2018年3月7日 日本経済新聞≫
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このように北朝鮮は、合意を取り付け経済制裁緩和や経済援助を得ては合意を破り、核やミサイルの開発を進めてきた歴史があります。

この歴史を見ればトランプ大統領の発言があったために、北朝鮮が合意を反故した、という結論を導くのはあまりに論点を欠いた放送です。

このような放送は以下の放送法に抵触する恐れがあります。

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放送法4条
(4)意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること
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視聴者の会は公正なテレビ放送を目指して今後も監視を続けて参ります。

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